入試過去問の研究は、ほとんどの受験生がやっているはずです。
もうひとつやってみるとよいのが、その学校の定期テストの研究です。
その中学やその上の高校に通っている人が知り合いにいる場合、定期テストの過去の問題や教員作成の実力テストの問題が入手できるかもしれません。可能であれば、これは是非やってみることをおすすめします。
塾などで、卒業生から取り寄せてデータベース化すると、なお良いのではないでしょうか?
中学入試では、中1で学習すべき内容の多くが含まれています。中学入試の問題には、中1の定期テストで出題された問題の類題が含まれる可能性があります。
また、高校の定期テストの問題も、作問の発想を知るという意味で役に立ちます。入手して、塾の先生に見せてみると良いかもしれません。
私も、入試問題を作ったことがありますが、定期テストや校内の実力テストに出したものから発想を得て、または材料として利用して出題したということはあります。どのような力をつけてほしいかという観点からは、教員から見れば、入学してきた生徒であっても、入学候補の受験生であっても同様です。
それから、その私立校からの進学者が多い大学の入試問題の傾向と、中学入試の問題の傾向には、教科によっては関連性があります。大学入試と中学入試では材料は違いますが、発想は同じなんてことがあります。
たとえば、東大に多く進学する学校では、東大入試の中学版のような発想で問題が作られていることもあります。なので、受けたい中学の入試過去問と、その学校からの進学者が多い大学の入試過去問とを並べて、共通要素を抽出してみると良いと思います。この作業は難しいので、塾の先生や入試分析の素養のある人にお願いすると良いでしょう。